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共有物分割訴訟によって敷地を単独所有できた事例

相談者

東京都在住 小森様(仮名)

相談内容

都内に住む小森さん(仮名)は、妹と土地(約130坪)と住居(建坪約40坪)を、2分の1ずつ共同相続し、住居に同居していました。

その後小森さんは、妹と仲が悪くなり、別の弁護士に依頼して共有物分割訴訟をしました。小森さんの希望では、道路に面する空地(約50坪)を妹に、住居のある土地部分(約60坪)と道路に通じる幅4m通路(約20坪)を自分にと、分割取得したかったのですが、一審判決では幅2mの通路しか認めて貰えませんでした。そこで小森さんは、小林弁護士に控訴審をお願いしました。

弁護士の対応と結果

 小林弁護士は、訴状添付の土地分割図面が不正確であったことから、測量図面を差替え、不動産鑑定士に土地建物の正式鑑定を依頼し、幅4mの通路を認めることが妥当との主張をしました。控訴審で小森さんは和解し、妹が住居から直ちに退去する代わりに、通路は幅3mまで認めさせ、住居の敷地約60坪と通路分約15坪と住居1棟を単独所有することができました。

 住居を共有にすると、現物分割ができないので、判決になると住居を全部競売にして競売代金の分割ということになってしまいます。そういうことにならないよう和解で解決することが大切です。

 そもそも現物分割できない財産は、遺産分割協議において、できるだけ共有にしない方法も考えるべきでしょう。

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この記事の監修者

弁護士・税理士・ファイナンシャルプランナー(AFP)

小林 幸与(こばやし さちよ)

〇経歴

明治大学法学部卒業、昭和61年に弁護士登録。現在は第一東京弁護士会所属の弁護士に加え、東京税理士会所属の税理士、日本FP協会認定AFP資格者。

日弁連代議員のほか、所属弁護士会で常議員・法律相談運営委員会委員・消費者問題対策委員会委員など公務を歴任。

豊島区で20年以上前から弁護士事務所を開業。現在は銀座・池袋に事務所を構える「弁護士法人リーガル東京・税理士法人リーガル東京」の代表として、弁護士・税理士・ファイナンシャルプランナーの三資格を活かし活動している。

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