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不動産表示が不完全の自筆証書遺言で相続登記できた事例

相談者

東京都在住 篠原様(仮名)

相談内容

東京都在住の篠原様(仮名)は,姉が亡くなりました。
姉は自筆遺言を便箋に書いていましたが、その遺言(便箋)には「世田谷にある篠原アパート(仮称)を篠原花子(仮名)に相続させる。」としか書かれていませんでした。

実際,篠原様の姉は,東京都世田谷区内に篠原アパート(仮称)という名称の共同住宅とその敷地である土地を所有していましたが,遺言(便箋)には,当該土地や共同住宅の所在・地番・家屋番号等は一切書かれてなく,また篠原アパート(仮称)の住所も書かれてなくて,建物名として「篠原アパート」としか書かれていないため、その敷地である土地を篠原様に相続させる意思なのかどうかが、遺言の記載上は明らかではありませんでした。

遺言によって不動産の特定ができていない場合に当該不動産の相続登記をするには,基本的に他の相続人全員の同意書をそろえるか,他の相続人全員の同意が得られない場合は他の相続人を被告として当該不動産の所有権確認訴訟を提起する必要があります。

しかし篠原様は,なるべく他の相続人に関わらずに,姉の遺言だけで相続登記を済ませたいという強い意向がありました。

弁護士の対応と結果

そこで,弁護士法人リーガル東京は,姉の遺言に書かれている「世田谷にある篠原アパート」というのが,姉が所有していた東京都世田谷区内にある篠原アパートという建物であることを示すために,姉が生前に当該建物を篠原アパートという名称で第三者に貸していた際の賃貸借契約書の写しや,当該建物の名称について篠原アパートと書かれているブルーマップの写しを添付して相続登記の申請をしました。
また,登記申請の際に,登記官に対して,篠原様の姉が建物だけを篠原様に相続させ,その敷地を他の相続人との共有状態にしようとしていたのでなく、姉は篠原アパートの土地も含めて篠原様に相続させる意思であった事情を説明しました。

その結果,相続登記の申請は受理され,他の相続人と関わることなく,篠原様の姉が所有していた東京都世田谷区内にある土地建物を篠原様の名義に相続登記することができました。

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この記事の監修者

弁護士・税理士・ファイナンシャルプランナー(AFP)

小林 幸与(こばやし さちよ)

〇経歴

明治大学法学部卒業、昭和61年に弁護士登録。現在は第一東京弁護士会所属の弁護士に加え、東京税理士会所属の税理士、日本FP協会認定AFP資格者。

日弁連代議員のほか、所属弁護士会で常議員・法律相談運営委員会委員・消費者問題対策委員会委員など公務を歴任。

豊島区で20年以上前から弁護士事務所を開業。現在は銀座・池袋に事務所を構える「弁護士法人リーガル東京・税理士法人リーガル東京」の代表として、弁護士・税理士・ファイナンシャルプランナーの三資格を活かし活動している。

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