当初、遺産を1円も相続できない状態であったが弁護士介入の結果、1人で1000万円ずつ獲得できた事例

相談者属性

依頼者：お二人（ごきょうだい）
被相続人との関係：既に亡くなった母親の父（祖父）の相続
相手方：伯父
遺産：福島にある祖父母の自宅土地・建物（約2000万円）、預貯金・有価証券（約1000万円）、不動産※空地（評価額約1000万円）
エリア：福島（依頼者は都内にお住まいでした）

相談に至った経緯

ご依頼者の祖父の相続問題のご相談でした。

祖母が亡くなった際に、ご依頼者のお母様と福島にいるご家族が仲違いしてしまい、関係性が全くなくなっていました。
そのため、今回祖父が亡くなったこともご依頼者の方々は知らず、突然司法書士から「伯父が全ての遺産を相続する」
といった遺産分割協議書が送られてきました。
司法書士からの手紙には、ハンコ代として数十万円は支払うといった条件の提示がありましたが、それは本来もらえるはずの法定相続分よりはるかに低い金額でした。

ご依頼者のお二人はお母様が祖母の相続時に悲しい思いをされたことを知っていました。
また、地方の慣習として長男が全て遺産を相続するものだという発想が残っているため、相手方も配慮せず遺産分割協議書を送り付けてきており、
納得がいかないとのことで、ご依頼となりました。

弁護士が対応したこと

当事務所の弁護士が相手方の伯父様と交渉しようとしましたが、話し合いができないと判断される状態でした。
また、伯父様が祖父の預貯金を使い込んでいた疑いもあり、調停にして財産を明らかにすべきと考え、遺産分割調停を提起しました。

伯父様は福島の祖父名義の家ににお住まいでしたので、その家を取得することにこだわっていらっしゃいました。
そのため家の評価を鑑定したところ、法定相続分の半分程度の評価額に落ち着くことが判明したため、残りの遺産をこちらが取得したいという主張をしました。
遺産分割調停ではこれらの主張で合意することができ、結果的に預貯金やほかにあった空き地を得ることができました。

しかし1つ問題がありました。取得した空き地に30年以上前の仮登記がついており、これを抹消する必要がありました。
この登記自体は既に解散した株式会社のもので、かつその会社の当時の代表取締役も亡くなっていたため、福島地方裁判所まで赴き、裁判をしないと解決することができませんでした。
そのため当事務所はこの仮登記の抹消まで対応いたしました。

結果

当初、相手方の意向としては遺産を1円も渡すつもりはないといったものでしたが、
弁護士を入れたことによって、甥姪お二人が約1000万円ずつ遺産を得ることができ、非常に満足されました。

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