遺言書がある場合の相続手続きについて
家族が亡くなって遺産を相続する場合、もし遺言書が残されていたとしたなら遺産相続はどのような形で進んでいくのでしょうか。
基本的に遺言書があり、その中に遺産の相続に関することが記載されていた場合、その内容に沿って遺産を相続、分配などを行う事になります。この遺言書の効力はとても強いもので、故人が生前に、自分の持ってる遺産をどの様にするべきかをあらかじめ決めていたわけですから、相続をする側はその意志に従い、遺言書通りの遺産相続を行う必要があります。
遺産の相続には遺言執行者という遺産の相続手続きを進める人が必要になるのですが、遺言書に遺言執行者に関する記述があれば記載されている人が執行人の役割を担うことになります。もし記載されていない場合には、相続する人で協議を行い、弁護士などに依頼をする必要があります。
遺言執行とは>>
相続の手続きは非常に面倒なものですし、遺言書通りに進まないと言うケースも多いですから、弁護士を選出する場合には出来るだけ相続に詳しい弁護士に依頼を行う方が、相続や分配、それらの手続きがスムーズに進められるのではないでしょうか。出来ればもめることなく遺言書通りの相続を行いたいはずなので、もし自分が遺言執行人に選ばれた場合でも、弁護士に相談をしながら進めていくと良いのではないでしょうか。
遺言書が複数見つかったら?
相続は故人の残した遺産を引き継ぐための手続きですが、もし故人が遺言書を複数枚残していた場合にはどのような手続きを踏めばよいのでしょうか。
遺言書の効力は絶大なものがありますが、複数枚の遺言書がある場合には最も遺言書の日にちが新しいものが有効な遺言書となります。ですからもっとも新しい遺言書の内容に沿った相続を行う必要があるわけです。遺言書の解釈が難しい場合には、専門家である弁護士に依頼して内容を確認、精査してもらうことも必要となるでしょうし、遺言書を最初から弁護士に預けているというケースも近年では増えているようです。
遺言書の種類によって変わる手続き
遺言書の内容に関しては公証人の元で作成された公正証書遺言と、自筆で書いただけの自筆証書遺言という2通りの遺言書があるため、遺言書の形状によって遺言書の扱いも大きく変わってきます。
公正証書遺言の場合は、公証人の元で作成されている遺言書なので、開封後にすぐ遺言書通りの相続を進めることが出来ます。
しかし自筆証書遺言の場合は、開封前に必ず家庭裁判所で検認を行う必要があります。もし勝手に開封してしまった場合、遺言書としての効力が失われてしまう場合もあるので注意が必要です。もし自筆の遺言書が残されていた場合には、早急に弁護士に相談をして家庭裁判所での検認を受けたほうが良いでしょう。
遺言書が残されていた場合の相続の方法は、遺言書に記載されている内容に従って行う必要があります。
内容が良くわからない場合には弁護士に相談をしたり、遺言執行人を弁護士にお願いすることで相続がスムーズに行えると言えます。しかし中には遺言書の内容が納得できないというケースもあるため、その場合には遺言執行人や相続人、弁護士を交えて話し合いを行う必要も出てきます。
特に多いのが相続人が複数存在している場合で、もし遺言書に遺産の相続を一人に全て相続させると記載されていた場合、他の相続人から不満が出る可能性があるわけです。他の相続人が別にかまわないと言ってくれれば話は丸く収まるのですがもし遺産の分配を求めた場合には分配を視野に入れた手続きを行う必要も出てきます。
相続人には遺留分とよばれる最低限保証される取り分が決められているため、遺言書で一人が全て相続すると記載されていた場合には、遺留分を侵害されていると言うことになります。
その場合、遺留分侵害額請求を行う事で遺留分を確保することが可能になりますが、遺留分侵害額請求を行った場合他の相続人とも争うことになる場合がありますので、出来るだけ穏便に相続を進めたい場合には、遺言書に記載された通りに進める方が良いのかもしれません。
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この記事の監修者
弁護士・税理士・ファイナンシャルプランナー(AFP)
小林 幸与(こばやし さちよ)
〇経歴
明治大学法学部卒業、昭和61年に弁護士登録。現在は第一東京弁護士会所属の弁護士に加え、東京税理士会所属の税理士、日本FP協会認定AFP資格者。
日弁連代議員のほか、所属弁護士会で常議員・法律相談運営委員会委員・消費者問題対策委員会委員など公務を歴任。
豊島区で20年以上前から弁護士事務所を開業。現在は銀座・池袋に事務所を構える「弁護士法人リーガル東京・税理士法人リーガル東京」の代表として、弁護士・税理士・ファイナンシャルプランナーの三資格を活かし活動している。